マメは相変わらず柵を出ると自ら人間の膝の上へ
撫でられることが気持ちいいみたい。
あたしも勇気を出して少しづつ人間に近くことにした。
そしたら小さな少女があたしのアタマを優しく撫でてくれたの。
小さく柔らかい指がたまに耳に当たってくすぐったかったにゃ。
その少女が奈々だった。
産まれて始めて人間の温もりを感じた時だった。
小さなネズミに似せたおもちゃで、あたしの捕獲能力を試したいのか、顔の側にチラつかせたりもしてた。
本当はあたしは狩りが得意だ。
実際は野良になったことがないけど、柔軟性や瞬発力、力には自信がある。
獲物を見定めて
お尻をフリフリして
後ろ足にめいいっぱい力を込めて
捕獲する
あたしはその小さなネズミのおもちゃを好きになったのだ。
続く
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